感動しなさい

どうも、華岡です。

今日は認知症を患う人たちが集うグループホームに一日お邪魔させて頂きました。

お前、本当に研修医しているのか?という声もあるかも知れませんが、私の勤めているJ病院ではオリエンテーションとして各部門に一つ一つオリエンテーションとして回り、時には実習し、時にはお話をききます。

正直、最初は無駄なシステムだと思っていました。ですが、円滑に多職種連携を行うには研修医など若手医師の頃からそれぞれの人たちの実情を学ばないと、年数が進めば進むほどそんなことを学んでいる暇がなくなってきます。そんなものは習うより、慣れろという意見もあるかも知れませんが各方面と軋轢を生む前に対処する方法として、若い柔軟なうちにこのような体験をすることがベストではないかと考えます。

感動しなさい

体験は教科書の内容を学習効率の面で遥かに超えてきます。

浪人時代の化学の先生が、勉強するときに覚えるコツとして「感動しなさい」ということを頻繁に言っていました。

教科書を読んでいて感動することは滅多にありません。たまにありますが。笑

ですが、実際に教科書で習った内容が現場で体験されると感動が起き、記憶に残りやすいと思います。

医学的にも、短期記憶の形成に関わる海馬と情動に関わる扁桃体が大脳辺縁系でリンクしています。

大脳辺縁系(だいのうへんえんけい、英: limbic system)とは、大脳の奥深くに存在する尾状核、被殻からなる大脳基底核の外側を取り巻くようにある。人間の脳で情動の表出、意欲、そして記憶や自律神経活動に関与している複数の構造物の総称である。生命維持や本能行動、情動行動に関与する。海馬と扁桃体はそれぞれ記憶の形成と情動の発現に大きな役割を果たしている。

by ウィキペディア

実際に、グループホームに行って、何十回も「貴方誰ですか?」と尋ねられた衝撃は圧倒的に教科書を凌駕して、私の感情が動きました。笑

ヒトには優しく

グループホームの代表に言われたこととして、印象的だったのは、認知症の方々に接するときは「ヒトとして大切なこと」を意識してください。

特に、「ヒトに優しくする」ということを意識してくださいと言われました。

医学的には、海馬と扁桃体がリンクしているので海馬は変性が起こって機能しにくい状態でも、つまり短期記憶が曖昧であっても扁桃体での感情の記憶は残りますよということです。

具体的には、ヘルパーさんのこと自体を覚えていなくても、そのヘルパーさんに怒られた経験などネガティブな感情が残っていると、介護が上手くいかないことがよくあるそうです。

若いうちは感動が多い

他にも、認知症の方に言われたことで印象的だったのは「若いうちは感動が多い。感動をたくさんしなさい。」という言葉です。

確かに、まだ25歳ですが小さいときの方が感動はよくして、そして一つ一つが大きかったような気がします。

若いうちは感動が多く、記憶に残りやすいということから考えると、やはり若いうちにたくさん挑戦や体験できることが理に適っているのだなと思います。

そういうような社会を作っていきたいな。

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