患者様で、焚き火が趣味で焚き火のユーチューブ動画を見ながら酒をチビチビ飲むのが最高だと語っておられました。その御蔭か、最近は焚き火をしたくてたまりません。
話は変わって臨床現場でも一回投与でよろしいCTRX、セフトリアキソン(商品名:ロセフィン)はかなり重宝しますよね。特に、認知症の患者さんでルート確保保持困難な場合に、「この100mlだけ、点滴を!」というときなど。
そんなロセフィンですが、皆さん副作用ご存知ですか?
添付文章を確認しました。
Safety of ceftriaxone in paediatrics: a systematic review.
Zeng L, Wang C, Jiang M, et al. Arch Dis Child. 2020 Oct;105(10):981-985. doi: 10.1136/archdischild-2019-317950. Epub 2020 Mar 6. (Systematic review)
目的:小児患者におけるセフトリアキソンの安全性を判断し、小児患者におけるセフトリアキソンの副作用(ADR)のカテゴリーと発生率を系統的に評価すること。
方法:Medline、PubMed、Cochrane Central Register of Controlled Trials、EMBASE、CINAHL、International Pharmaceutical Abstracts、International Pharmaceutical Abstracts、および2018年12月までの関連論文の書誌で、=18歳の小児患者におけるセフトリアキソンの安全性を評価したすべてのタイプの研究を対象にシステマティック検索を行った。
結果:セフトリアキソンを投与された小児患者5717人を含む112件の研究が包含基準を満たし、1136件のADRが報告された。プロスペクティブ研究で報告されたADRのうち、最も頻度が高かったのは消化器(GI)障害(37.4%、292/780例)で、次いで肝胆道障害(24.6%、192/780例)であった。セフトリアキソンの休薬または中止に至る重篤なADRは、86人の小児患者で報告された。免疫性溶血性貧血(34.9%、30/86例)と胆道偽胆石症(26.7%、23/86例)が2大原因であった。セフトリアキソン静注後の溶血性貧血は、鎌状赤血球症を原疾患とする11人の小児で死亡に至った。胆道偽尿毒症のほとんどは可逆性である。しかし、発生率は高く、小児患者の5人に1人(20.7%)に影響を与えた。
結論。消化器系ADRは小児患者におけるセフトリアキソンの最も一般的な毒性である。免疫性溶血性貧血と胆道偽胆石症は最も重篤なADRであり、セフトリアキソンの中止の主な理由です。免疫性溶血性貧血は鎌状赤血球症の小児で起こりやすく、死に至る可能性があります。セフトリアキソンは、鎌状赤血球症の小児には注意して使用する必要があります。
徒然に
日本ではそもそも、鎌状赤血球症の方は少ないですが、グローバル化の流れで異人種のお子さんを治療することは誰にも起こりうることです。その際に、ここまで頭をよぎることが出来るかどうかは難しいかもしれません。が、死に至る可能性があるということは知らなかったでは済まされないことだと思います。
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